17日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は3日続伸し、指標となる米国産標準油種(WTI)8月渡しは前日比1・54ドル高の1バレル=63・56ドルで取引を終えた。終値としては6日以来の高値水準。
17日発表の米住宅着工件数が市場予想を上回ったほか、相次いだ米金融大手の決算発表が比較的堅調と受け止められたことなどから、米景気の先行き懸念が後退。エネルギー需要が回復するとの観測が広がって買いが膨らんだ。一時、1バレル=63・99ドルまで上昇した。(共同)
NY株、5日続伸 8カ月ぶり、景気期待で
2009.7.18 08:30
17日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比32・12ドル高の8743・94ドルで取引を終えた。5営業日続伸は昨年11月以来、約8カ月ぶり。今年6月中旬以来の高値水準を回復した。米景気底打ちへの期待感を背景に、5日間で計597ドルの急上昇となった。
ハイテク株主体のナスダック総合指数は1・58ポイント高の1886・61。
本格化している米主要企業の決算発表の結果がまちまちで、朝方からもみ合いとなったが、6月の住宅着工件数が市場予想より大幅に改善されたことを下支えに買いが優勢となった。
ただ、前日までの4日間続伸で利益確定売りが出やすく、上げ幅は限定的だった。市場関係者は「週末で見送りムードも強かった」(米アナリスト)としている。(共同)
米国のここのところの株価上昇は、金融緩和による「金融相場」から「業績相場」移行し、「業績」がゴールドマンやモルガンの金融機関の業績がアナリストの予測よりよく、また実体経済を形成するIBM、などの企業群の「業績」が回復基調にあるとの将来見通しが良いから株価は上昇している、ように思う。
こうした現象は、英国にも現れているよう、だ。株価は5月頃だだろうかそれが底であったように思う。金融緩和によって株価は、いったんは上昇して、それから業績評価、つまりは、実体経済の業績を眺めるように「市場」の目は動く。「業績」について将来見通しがいいではないかと「市場」側が判断しているのだろうか。
その市場へは、利に聡いとされるオイルマネー、各国の過剰なマネーが流入する。株式の市場だけではなく、原油の先物市場へ「景気」回復期待による「需要」増加が見込めるという市場判断があるのだろう。このような資金流入によって、ドルは高くなり、円は相対的に安くなる。
おそらくしばらくの間、米国株価上昇は米国長期金利の低下と円安を招くのではないか、と思う。なぜなら、ここのところ日本の株価はそれほど上昇期待に等しいようには動いていないようだからである。「業績」を評価しだしたのである。「市場」側が・・・・。株価上昇の経路は、米国景気の回復が米国株の上昇、原油高を誘い出し、米国に資金流入がおこり、ドル高となる。円は安く、円安予想の元に、「期待」先行の株価が上昇するというような経路だろうか。
中央銀の緩和の方法の違いが、大きいく米国発の乱高下は当たり前のことなのだろうと思う。中央銀行がなぁ。確かに中小中堅企業の社債やCPを買い付けるという政策を、日銀は採用した。この策は、景気の悪化のため資金繰りに奔走する中堅、中小企業にとっては、朗報でありありがたいことであろう。それはそれで日銀の政策は大きな歓迎を持って迎えるだろう。
しかし、金利、通貨供給量という一般社会、国民経済全般に影響を与える政策の方が、金融危機、融資の破綻危機が過ぎ去った今日、「公平」性という点で観ても価値ある政策といえるのではないか。日銀にはこういった方向へ舵をきるのを期待したいが・・・・・・。