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 <首相退陣表明>会見要旨(1)「駆け引きで政治空白つくってはならない」
2008/09/02(火) 02:33:11 | 国内政治
9月1日22時7分配信 毎日新聞


 福田康夫首相は1日午後9時半、首相官邸で緊急記者会見し、辞意を表明した。福田首相は8月に内閣改造し、政権立て直しを図っていたが、昨年9月に発足して以来1年をたたずに辞任に追い込まれた。

 福田首相は会見で、「昨年私は安倍前総理からバトンを引き継ぎ、以来1年近くたった。参議院で与党が過半数割れの中、困難承知で引き受けた。政治資金の問題、年金、防衛省の不祥事など次から次へと積年の問題が顕在化して、その処理に忙殺されてきた。その中でも目立たなかったかもしれないが、国民目線での改革に着手してきた。例えば道路特定財源の一般財源化、消費者庁の設置法のとりまとめ、社会保障制度の抜本見直しなど。決着はしていないが方向性は打ち出せた」と振り返った。

 ねじれ国会の運営について「今年に入ってから景気問題が大きな課題として浮上した。国民や農林漁業、零細企業などの強力な対策を作るため、改造を断行した。強力な布陣の下、先週総合的な対策をとりまとめられた。臨時国会では、補正予算や消費者庁設置法など一刻の猶予もない重要な案件を審議する。先の国会では民主党が国会の駆け引きで審議引き延ばしや審議拒否を行った。その結果、何を決めるにも時間がかかった」と民主党を批判した。

 そのうえで、「いま日本経済、国民生活を考えた場合、体制を整えた上で国会に臨むべきであると考えた。ここで政治空白を作ってはならない。この際、新しい布陣で政策の実現を図って参らなければならない、と判断し、本日辞任することを決意した」と辞意を表明した。

 またも辞任か、呆れるというか、折角補正予算を組んで、臨時国会へ向けての体制を整えたにもかかわらず、この結末とは情けない。予算案にしろ、法律案にしろ、衆議院では与党が350人ほど占め、強硬採決してでも通せる「絶対的」有利な状況は変わらない。強行採決でもすれば通せる状況、だ。
 
強行採決してでも通していくという手法を選択しないパーフォーマンスに流れないのが、福田の「美学」で、それは「玄人」好みの政治家でもある用件でもあった。

 とはいえ福田は、今日の経済状況を乗り切れるだけの「経済」観について大きく欠如している。福田の親父の赳夫との能力差は大きい。福田赳夫は田中角栄の蔵相として入閣、角栄の日本列島改造論を石油ショックによるインフレを増幅を招くだけだからと、留保させた功績がある。しかしながら、福田康夫にはそのような経済観は全くなく、学校の先生然とした受け答え方からも分るように、日銀総裁の人事案にも見られるように変動相場制下の金融政策の重要性をそれなりに理解しているところもほとんどない。
 
 もっとも政治家先生方、テレビ、新聞の大方の評論家のお方たちもこの点は、全く駄目だから叱責する資格もあるはずもないのだが・・・・。

 一方、福田の外交は、筆者には頷けるところがあった。胡錦濤は、反日強硬派の江沢民の上海グループを抑えて登場した国家主席である。その胡と福田の首脳会談は、巷に言われるほど無効なものではなかった、と強くいいたい。まずは、中国の歴史教育について相互の理解を深めていき、中国側に歴史教育を再考させることが声明に盛り込まれた。この点は非常に大きな功績だろう。小泉の中国外交は意地の張り合いでしかなく、ほとんど負の影響しかなかった。一国の総理が巷間に澎湃するナショナリズムを煽ってどうする?ほとんど国際的には政治的、経済的に意義の無い「孤立」の結果しか齎さないだろう。

 その下らん例が、反日教育に執した「中国」と「韓国」の例である。共同体としての国家が存在する限りナショナリズムは、どの国でもその程度の差はあれ存在する。政府が歴史教育に反日を盛り込むということは、元々あるナショナリズムに手を下賜煽るということである。政府はそれを煽ることなく、抑制された見識を持つ必要がある。健全なナショナリズムの持ち方を教育することを放棄するということである。中国の国家主席にそれを再考させたのは、大きな功績である。

 更に洞爺湖サミットでは、米国の成長路線維持の声明を米国の「孤立」を防ぐ意味でも、二酸化炭素の削減意義は認めることに同意させた。外交的には、福田は粘り越しの手腕を発揮できたのではないのか?

 これも、小泉や安部では「分りやすい」パーフォーマンスでしか出来ない、ガキのやり口に終始したことだろう。但し、小泉のピョンヤン宣言は、それが歪みきった超保守勢力によって無効化される中、おきな功績だったといっていいが・・・・。

 <首相退陣表明>会見要旨(2)記者団との一問一答
2008/09/02(火) 02:34:21 | 国内政治
9月1日22時30分配信 毎日新聞


 ◇総裁選をすると思う

Q 辞任を表明されましたが、具体的にいつの段階で決断されたか。前安倍総理もこのように唐突に投げ出されたが、唐突に辞める。政治不信が巻き起こるのではないか。

A 安倍前総理は健康の問題があった。わたしは健康の問題は目が見えにくくなったこと以外、特別なことはない。私がこれからの政治をどうすべきか考えて決断した。いつ考えたかといえば、過去いろいろ考えたが、先週末に最終的な決断をしました。

Q 新しい体制を整えた上で国会に臨むべきだという考えを表明されたが、新しい体制になればどのような点でいまの事態を打開できるか。

A これはですね、我が自由民主党のことをいって恐縮ですが、総裁選挙をすることになると思う。そして選ばれた新しい総裁が総理大臣の指名を受ける、こういうふうなプロセスになると思う。それは私が続けていくのと新しい人がやるのと間違いなく違うと考えた結果です。いろいろな状況を考えて政治的な判断をした。

Q 総理が冒頭で挙げられた消費者庁、道路等々の成果はいずれも道半ば。ご自身の手で仕上げるのが責任というのが普通ではないか。新体制でやるのはどうしてか。もう一つ、総理大臣が辞めるのが政治的空白を生むのではないか。国民が景気等々悪いときに、辞めること自体が空白を生むのではないか。

A 消費者庁はだいたい法案がまとまった。この趣旨は国会にこれから説明していく。私に続く人がこのことを重要に考えやってくれる、それを期待しているが、ここまでまとまれば、あと国会でどういう審議をされるか、その点について野党とどういう話をするかそれはお任せするしかない。無責任といえば全部終わるまでやっていないといけない。本当にやってられるかという問題がある。第二の問題ですが。私が続けていって国会が順調にいけばいいが、そういうことはさせじという野党がいるかぎり、新しい政権になってもそうかもしれないが、私の場合内閣支持率の問題もあるかもしれないし、そのへんは困難を伴う。政治空白というが、いまが政治空白を作らないには一番いい時期だという判断をした。国会の途中で何かあったなら、そのほうがより大きな影響を国民生活に与える。これから大事な法案、政策を打ち出すわけだが、法案だけ考えても経済対策あり、給油法の問題あり、消費者庁もある。前国会の積み残しもたくさん大事なものがございますから、そういうものを順調に仕上げなければならない。そのためには、私が、いろいろ考え判断した結果、いま辞任をして新しい人に託した方がよりよい、という判断をした。

Q 今日夕方に麻生幹事長と1時間会っていたが、どのような話をしていたのか。自ら幹事長にした麻生さんを支持するのか。

A 麻生幹事長、町村官房長官、両氏においでいただき、私の考え方を説明した。いろいろなやりとりをして、時間かかったがそういうこと。それからその後のことは、自民党内でどうするかの問題だが、総裁選の日取りや手続きを進めてほしいと麻生幹事長に話した。

 ◇私は客観的。あなたとは違うんです

Q 決断に至る過程で総理ご自身が解散総選挙をご自身の手でやると考えたことあるのか。民主党との間でねじれ国会のもとで、政策遂行が難航したが、民主党の小沢代表に対しておっしゃりたいことがあれば。

A ねじれ国会で大変苦労させられた。話し合いをしたいと思ってもそれを受け付けてもらえないことが何回もあった。与党の出す法案に真っ向反対、それも重要法案に限って真っ向反対と、聞く耳持たずと言うことが何回もあった。私が小沢代表に申し上げたいのは国のためにどうしたら良いのか虚心坦懐、胸襟を開いて、話し合う機会がもっとあったら、話し合いたかったということを言いたい。

Q 1カ月前に大幅な内閣改造したばかり。臨時国会を乗り切るための強力な布陣をしいたと思うが、わずか1カ月、国会を迎えないうちに総辞職を迎えなくてはならなくなったことについてと、臨時国会、乗り切るために何が足りなかったのか。

A 私が1カ月前に内閣改造し、1カ月後に任命した総理自身が辞めるのか、というのはもっともなことだと思う。私も内閣改造したときには、少なくとも重要な案件については、なんとかしたいと意欲をもっていた。だからそういう布陣をした。経済は特に重視しないといけないという思いがあった。その改造の前あたりから経済対策を打たなければならないといろいろ考えを巡らしていたので、新内閣でさっそく経済対策に手をつけていただいた。それが先週末に一応の決着を見た。じゃあ、いま現在、どうして組閣当時と考え方が変わったのかというと、そのあとのいろいろな政治の状況あり、そういうことを勘案して臨時国会を少しでも順調にいくようにと考え、私自身がやるよりは他の人にやっていただいたほうがより良くいくのではないか。野党は解散解散という。解散と聞くと議員心理がいろいろある。議員心理の結果政治状況が不安定になってはいけない。それは、国民全体にご迷惑をかける。国会に一番迷惑をかけない時期に、私がそういうような表明するのは、一番いいと考え、この時期を選んだ。一番いい時期だと思っている。

Q 総理の会見が国民には人ごとのように感じるとよくいわれ、きょうの退陣会見を聞いてもそういう印象をもつ。こういう辞め方になったことについて、自民党を中心とする現在の政権に与える影響どんなふうに考えますか。

A 自民党公明党政権ですか?順調にいけばいいですが、それに越したことはない。しかし、わたしの先を見通す目の中には順調ではない可能性がある。そして、この状況の中で不測の事態に入ってはいけない、そういうことを考えた。人ごとのようにとおっしゃったが、私自身は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです。そういうことも併せ、考えて頂きたい。
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