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 福田の電撃辞任を受けて自民党の総裁選の話題が、新聞などではかまびすしいが、この喧騒のあおりを受け、劣勢にたたされるのは民主党である。
 
 総裁選の結果は麻生であるのは、誰もが頷くところである。新聞やTVは、出来レースでも喧騒が好きである。民主党の話題は、政権党でないが故に報道されることは少なくなるだろうことは、福田と麻生も解かっていたとの報道もある。福田の狙いは、華々しい総裁選を演出することで、TVや新聞などのマスコミへの露出を高めることにあったのだろう。
 
 麻生の「積極財政」「減税政策」と麻生ならやってくれるという「庶民」の眺め方が確実に存在し、スタグフレーションだ、物価高だという少し気の早い「不況」観がより深刻度を増す中、期待は増幅され、自民への人気の回復と期待値が高まる結果となるだろう。
 
 総裁選は、麻生に決まりだが、それだけであれば論議の面白みにかける。政策を見てみる。積極財政、減税政策について批判しているのが、「上げ潮派」といわれる「改革」派と与謝野馨、谷垣貞一などの「財政再建優先」派であるはずである。小池百合子は、いつから「上げ潮派」になったのか筆者は詳しくは知らないが(注)、こいつにマクロ経済が解かるとは全く思えない。また官僚より政策通であるようにも全く思えない。防衛にはそれなりの見識があるのだろうが、官僚が使いまわしやすいタイプの政治家の一人にすぎないだろう。

 (注)
次官人事内紛 小池防衛相の方針に塩崎、守屋氏が反発
2007/08/15(水) 01:00:51 | 国内政治
8月14日17時11分配信 毎日新聞

小池百合子防衛相が、守屋武昌防衛事務次官を9月1日付で退任させる人事方針を固めたことに守屋氏が反発、首相官邸にも塩崎恭久官房長官を中心に慎重論があり、次官人事をめぐる対立が13日、激化した。政府筋は同日夜、小池氏の人事方針自体に変更はないとの見通しを示したが、27日に予定される内閣改造・自民党役員人事以降に手続きが先送りされる可能性も出ている。小池氏は13日、安倍晋三首相に自らの方針について理解を求めており、官邸を巻き込んだ騒動が拡大すれば、首相の指導力も問われかねない事態となっている。【田所柳子】

 小池氏は今月6日、守屋氏の在任期間が4年を超える異例の長さとなったことから退任させることを決断。後任には西川徹矢官房長を充てることを内定した。しかし「寝耳に水」だった守屋氏は、「人事は相談することになっていたはずだ。なぜ勝手に決めたのか」と小池氏に食ってかかるなど猛反発。小池氏が後任に指名した西川氏が警察庁出身であることにも異を唱え、守屋氏自らの退任が避けられない場合でも、後任を防衛省生え抜き幹部に差し替えるよう要求、巻き返しに動いている。
 
さらに、首相補佐官時代の小池氏と外交面での主導権争いなどからしばしば対立してきた塩崎長官が「相談を受けてない」として、守屋氏と歩調を合わせている。小池氏が人事を15日の閣議で決定したい考えだったのに対し、内閣改造後に先送りするよう主張。13日、首相官邸を訪れた小池氏と会談し、こうした考えを伝えた。
 
次官の任命権者は所管閣僚だが、制度上、官房長官が主催する閣議人事検討会議に諮る必要があり、塩崎長官が会議開催を拒否すれば、人事は事実上凍結される。小池氏が内閣改造で留任しない場合、内定した人事が覆る可能性もある。
 
小池氏は対抗手段として13日夜、首相官邸に安倍首相を訪ね、人事方針に理解を求めた。15日の次の閣議は改造人事後の28日となる見通しだが、小池氏は改造前に人事検討会議を開くことで次官問題に決着をつけるよう強く求めている。
 
首相は小池氏との協議を終えた13日夜、記者団から次官人事の混乱を聞かれ「いや、混乱してるんですか。まだ決まっていませんよ、人事は」とかわした。

自民の中川幹事長「小池防衛相、再任を」・守屋次官を非難
2007/08/19(日) 23:42:58 | 防衛問題
自民党の中川秀直幹事長は19日のテレビ朝日番組で、防衛省の事務次官人事を巡る混乱に関連して「抵抗に負けて閣僚を代えたら、おかしなことになる」と述べ、27日の内閣改造では小池百合子防衛相の再任が妥当との認識を示した。

 中川氏は「辞める次官の抵抗が最大の問題だ」と防衛相に抵抗した守屋武昌次官を非難。同時に「(守屋氏を)いかにも官邸が許容しているみたいなところに問題がある。安倍晋三首相というより幕僚たちだ」とも語り、塩崎恭久官房長官らを念頭に首相周辺の対応のまずさを指摘した。

 次官人事の迷走については、森喜朗元首相が「もののふのたしなみがない。切腹しようとしている武士を後ろから切りつけた感じだ」と防衛相の対応を批判していた。

 次官人事は決着したものの、首相に近い実力者の間で一連の騒動への考え方の違いが露呈した格好で、内閣改造まで尾を引きそうだ。

 
 
 与謝野馨や谷垣貞一など多くの政治「家」にマクロ経済などかたる資格など全くない。こいつらの適職は、金融政策が手段として採れるマクロ経済を担当する国政ではなく、税収の入りと歳出の管理に意を注ぐ地方の知事、地方の市長が適職である。地方は景気後退で財政赤字が長らく続いている。こういったところでこそ奴らの税収と歳出のバランスを管理が絶対条件になる技量が活きるに違いない。

 そこで麻生の積極財政と所得減税策だが、麻生の理屈は誠実な人柄で人気のあるエコノミスト、リチャード・クーの「日本経済を襲う 二つの波」という駄本によっているとされる。リチャード・クーは、誠実な男である。だが、彼の理論は、小渕政権の積極財政を支持、金融政策の効果を全く否定している言辞を展開していたように、金融政策の効果を全く無視する。反マネタリストである。

 麻生の政策提言は、改革拒否とされるが、それより景気重視であり、非常に面白いところがあるのも事実である。しかし、財政政策だけで、景気回復ないしは先進国の平均経済成長率を遂げるというシナリオは、描けない。ここが、麻生の積極政策の提言の陥穽である。

 日銀が政府から独立した存在となってから、日銀の連中は、国民生活の安定に対する政策を放棄することに長けている。白川総裁など、ベースマネーの増大が、マネーサプライに繋ならなかったから、ベースマネーの増大にさえ反対するような言辞をかます御仁である。ベースマネーの増大が、マネーサプライの増大に直ちに結びつかないのは、日銀が人々のインフレ予測に働きかける責任ある態度を人々に示さなかったからである。白川は英語も達者であるらしいから、FRBのバーナンキと政策議論でもしたらどうなんだと思う。日銀総裁に武藤などのマクロ経済音痴かつ英語も出来ない反「国際」派などを総裁に推挙する蛮勇を持つ自民党の連中などに、現日銀総裁を馘首し、大幅な金緩和策を採れるものを選択するだけの恫喝政治が出来るわけもあるまい。

 いずれにせよ、積極財政を大きく支える大幅な金融緩和策が伴うポリシーミックスを採用できない「政治」状況にあるのである。金融緩和による総需要支援策を伴わない経済成長戦略は、絵に描いた餅でしかない。

 また、積極財政に反対するあまり、財政出動は全く無効であるという言辞にも賛成しかねる。変動相場制下では、財政出動によって金利が上がり、それが総需要を削除するというクラウンディグアウトを招き、それほどの効果を持たないといわれるが、クラウンディングアウトは、「完全雇用」下で起きる現象であり、不完全雇用下ではおきにくいともされている。要は、一致指数の有給人倍率、遅行指数の失業率、中小企業の設備投資を見るべき・・・・。

 以上を見てみると、自民の内での政策論争のネタは、旧来小泉期その政策の是非を巡って繰り返される政策ネタに集約され尽きているようにも思う。
 
 国会が開かれても、民主党の反対で、補正予算も組めない状況になるだろう。自民党の総裁選によって、自民党の支持率が上がっていれば、次期総理は解散総選挙に踏み切ることになる。故に総選挙は近いと予測されている。そこで、民主党と自民党が争うことになるのだろうが、民主の小沢案(社会民主的な所得政策)でも、自民の麻生案(産業保護的な助成金による経済政策)でも、それほどの総需要を浮揚させる効果の違いが生じるものでもない。積極的な金融緩和策を採用することのない財政出動型総需要浮揚策など思ったほどの経済的効果を期待できるものではない。

 
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