何故米国ＦＲＢは緩和措置に逡巡するのか？

　日本銀行の「信用緩和」についての議論がかまびすしい中、米国はある種の「罠」に陥りつつあるようである。米国のＦＲＢもデフレ懸念、失業率の高止まりの情勢を抱えているにも関わらず、財政出動と緩和策に逡巡気味である。
　何故米国ＦＲＢは緩和措置に逡巡するのか？[独立性の罠→慎重バイアス→政治の罠→？？？]で取り上げられている。FRBも米国政府も<政治の罠>にかかっているとも見える。しかもそれがかなり大きな圧力になりかねず、選択できる政策手段を狭めているのだ。
　政府筋とＦＲＢも世間や政治家連中から政策の効果がないと指弾されることから大胆な政策を採ることができず、逡巡する「罠」に陥りつつあるのかもしれない。
　あるいは、竹森が指摘するような長期金利と短期の金利の差、スプレッドが信用「緩和」政策によって作ることを目的としていたが、「出口戦略」時にスプレッドの差が逆ザヤになる。その懸念に逡巡しているのかもしれない。