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 日経新聞、朝日新聞、読売新聞、産経新聞の「社説」を「引用」。

 素朴な疑問なんだが、衝突事故なんて、イージス艦が警笛を鳴らすか、あるいは、車でいうところのヘッドライトに当たる注意喚起するライトを点灯していれば防げただろう。漆黒の暗闇で、ヘッドライトも点灯しない車が運行するようなもんだ、としか思えんが・・・・・。再発防止は、組織的な問題というより、衝突事故のマナー以前の運行の基本さえ抑えておけば「解決」がつく問題。

 それとも、最新鋭のイージス艦には、警笛の装置、点灯装置を装備していないのだろうか?あるいは、国防上そうしたこともしないのが、自衛隊という軍隊ではない軍装備隊だとでも言うのだろうか?

  なんだかな、ほとんど本質的な問題提起なっていない印象。自衛隊、もしくは軍隊は何故存在するのか?という重要なところが抜けている気がするんだが・・・・。とりあえず、ネット上で消える前に、掲載しておいて、後でまとめ直すための備忘録。
 
社説1 防衛省改編より再発防止がいま重要だ(2/27) 日経新聞

石破茂防衛相は物事の優先順位を間違えているのではないか。組織改編を提起する一連の発言はそんな印象を与える。

 イージス艦「あたご」と漁船との衝突事故の被害者捜索が続く現時点で重要なのは、海上保安庁による真相究明であり、海上自衛隊の全組織への再発防止の徹底である。防衛省の組織改編論議ではない。

 私たちは以前、守屋武昌前次官の汚職事件に便乗した形の石破氏の防衛省改編私案への疑問を述べた。そこに衝突事故が起きた。防衛相への連絡の遅れは許し難いが、原因は緊急時の連絡手順に対する組織の理解が不徹底だった点にある。直ちに組織改編の根拠にはなりにくい。

海自はイージス艦情報漏れ事件、護衛艦「しらね」の火災と不祥事が続き、早急な体質改善が迫られていた。今度の事故がそこに重なる。

 箱の中に数個の腐ったリンゴがある。放置すればほかのリンゴもすべて腐る。例え話をすれば、これが海自の現状であり、必要なのは箱の形を変える議論ではない。腐ったリンゴの早急な除去である。

 海自は船上での業務を基本とするために一家意識が強く、閉鎖的になりやすい。不祥事があっても仲間同士でかばい合う。無責任体質のために全部のリンゴが腐る。

 小池百合子元防衛相が昨夏、日米同盟の信頼感を傷つけたイージス艦情報漏れ事件を理由に退任した。斎藤隆統合幕僚長(前海上幕僚長)、吉川栄治海幕長は責任をとらなかった。無責任体質の一例である。

 事件に対する過小評価は汚職の発覚を恐れて次官の座に居座りたかった守屋被告の思惑とも一致した。守屋被告と海自との険悪な関係は広く知られていた。守屋被告が絶対権力者だった時代に海幕長に選ばれたのが斎藤、吉川両氏である。

 両氏を腐ったリンゴに例えるのは不適切だが、石破氏が直ちに彼らを更迭すれば、海自の全組織に緊張が走る。それが最も効果的な再発防止策である。

 防衛省の責任者としての石破氏にも現在の状況に対する大きな責任がある。漁船の灯火の視認時間を当初発表から訂正した経緯をめぐって辞任を求める動きもある。石破氏がいま辞任すれば、防衛省はこの1年間で5人目の大臣を迎える。

 海自は首をすくめてそれを待つ。たるみ体質は温存される。情報漏れ事件の際の小池氏辞任と同様、海自に反省を求める効果はほとんどない。石破氏には観念的な組織改編論議より前にすべきことがある。

 
イージス艦事故―防衛相は何をしている 朝日新聞

危機に直面したときに、その人の地金が現れるというが、組織も同じである。どんな組織でも事故や問題は免れないだろうが、大切なことは、早く的確な事後処理ができるかどうかである。

 ところが、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の衝突事故をめぐる自衛隊の発表内容が揺れ動いている。それも後から出てくる情報ほど自衛隊に不利なものだ。これでは情報を隠しているのではないかと疑われ、「いったい何をやっているのだ」と国民から不審の目で見られても仕方があるまい。

 「あたご」が漁船「清徳丸」に気づいたのはいつだったのか。衝突までの経過を知るうえで大事なこの点をめぐり、防衛省が情報をほぼ丸1日抱え込んでいたことが新たに分かった。

 「漁船の灯火を確認したのは2分前」と、石破防衛相が最初に自民党の部会で説明したのは、事故当日の夕方だ。直前まで気づかなかったため衝突を避けきれなかった、との見方が広がった。

 だが、このときすでに自衛隊は、乗組員らの話から「実際にはもう少し早かったようだ」との情報をつかんでいた。夜になって石破防衛相にも報告された。

 問題はそれからだ。深夜の海上自衛隊の会見で、幹部は再び「2分前」という説明を繰り返した。

 石破防衛相は「確認しないまま外に出せば混乱する」と弁明する。

 しかし、これはおかしい。かりにきちんと確認できていなかったとしても、早くから漁船に気づいていた可能性があることを、なぜ説明しなかったのか。新たな情報が出たことで、「2分前」という説明自体もすでに不確かなものになっていたのだ。

 衝突の2分前まで気づかなかったとすれば、「あたご」がぼんやりしていたことになる。それはもちろん、許されることではない。だが、もっと早く発見していたのに手を打たなかったとなると、責任はもっと重くなる。

 防衛省によると、「12分前に灯火を見た」という情報は、事故翌日の朝、石破防衛相に正式に報告された。だが、防衛省がそれを明らかにしたのは、同日夕方の自民党部会でだった。その間、誤った情報がずっと流されたことになる。

 さらに驚くのは「12分前」との報告がいつ防衛相に伝わったかという点も、防衛省の説明が二転三転していることだ。そもそも、なぜ公表の場が身内の自民党の部会なのか。これも疑問だ。

 私たちはこれまで社説で、石破防衛相の責任は重大だと指摘してきた。自衛隊の中で何が起きたのか。その事実をきちんとつかんで、国民や国会に説明できなければ、防衛相として失格である。

 海上自衛隊が防衛相にも情報を隠しているのか。それとも海上自衛隊のあいまいな対応に防衛相がつきあっているのか。石破防衛相は国民の疑念を早急に晴らさなければならない。


 イージス艦事故 再発防止へ部隊を総点検せよ(2月27日付・読売社説)

防衛省は、自衛隊の運用に関して民間人の安全対策に万全を期す責任がある。事故の再発防止策の策定を急ぐべきだ。

 海上自衛隊のイージス艦と漁船の衝突事故は、イージス艦の乗員による、あってはならない人為ミスがいくつも重なったことが原因だった可能性が高まってきた。

 イージス艦の乗員は、事前に漁船群の存在を認識しながら、十分な警戒態勢を取らなかった。現場は船舶の往来の多い海域なのに、自動操舵(そうだ)を続け、衝突1分前まで手動に切り替えなかった。衝突直前に、安全確認をしないまま、当直員26人全員が交代した――。

 自衛官として、気の緩みでは済まされない人為ミスだ。仮にミスがあっても、適切にカバーできる態勢を整えておくことが、本来は必要である。

 海自は28、29の両日、全部隊の訓練を中止し、艦船や航空機の運航の安全を総点検する。異例の措置だ。乗員への関係法令の周知や安全教育にとどまらず、見張りや当直交代、自動操舵の切り替えなどのマニュアルに不備がないかどうかを点検し、徹底的に見直すべきだ。

 石破防衛相への事故報告に1時間半も要したという危機管理上の問題でも、早急に改善策を講じなければならない。

 2005年9月には、重大事故は「1時間以内を目処(めど)として」防衛相に速報するという次官通達が出されている。ところが、防衛省の当日の当直者には、通達の存在を知らない者もいたという。

 極めてお粗末だ。こうした通達の内容を、すべての関係者に繰り返し確認させる仕組みが必要である。

 防衛省は、漁船の発見が衝突2分前でなく12分前だったという情報を事故当日夕に得ながら、翌日夕まで公表しなかった。野党は「情報隠蔽(いんぺい)だ」などと批判し、石破防衛相の責任を追及している。

 防衛相は「情報の確認と、公表の可否(の判断)に時間を要した」と説明し、隠蔽を否定した。漁船の発見が当初の発表より10分早かったことは、防衛省が特に隠蔽したい情報でもないだろう。

 防衛省は、海上保安庁による捜査を優先するため、事故の翌日以降、乗員らの事情聴取を差し控えており、事故の経緯の詳しい情報を得ていないという。海保も、事故原因の核心に触れる説明を慎むよう防衛省に申し入れている。

 海保が捜査を第一に考えるのは当然だ。だが、事故は極めて重大で、国民の関心も高い。防衛省と海保は、捜査に支障を及ぼさない範囲で、事故の事実関係を国会答弁や記者会見で丁寧に説明すべきではないか。

(2008年2月27日01時43分 読売新聞)



【主張】イージス艦衝突 緩みを正す改革実現こそ 産経新聞
2008.2.28 03:45

このニュースのトピックス:主張
 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故後の経過は、防衛省・自衛隊が危機管理体制に大きな問題を抱えていることを浮き彫りにしている。

 これまでにあたごの不十分な監視や連絡ミスなどが判明した。危機意識の薄さに唖然(あぜん)とするばかりだ。加えて、乗組員が漁船を視認した時間が衝突の2分前ではなく「12分前」だったとの情報を約20時間公表しなかったことや、防衛省が海上保安庁の捜査前にあたごの航海長をヘリコプターで呼びつけたこともわかった。

 防衛省は公表遅れに対し、情報の確認と調整に時間を要したと説明し、航海長の事情聴取については一刻も早く事故情報を把握して対外的に説明するための行動と強調している。

 防衛省も一方の当事者であり、説明責任を果たそうとしたのだろう。

 だが、発見時刻の修正に次ぐ修正は情報を小出しにしているとの印象を強め、海保の捜査段階での防衛省の聴取は捜査妨害となる恐れがある。聴取に際し、けが人の同行を装ったことも隠蔽(いんぺい)工作と疑われる素地を作った。

 いずれも不適切であり、危機管理を担う役所としての機能に疑念を持たざるを得ない。

 問題は、こうした防衛省・自衛隊の緩みをどう是正していくかだ。綱紀引き締めなどの再発防止策にとどまらず、防衛省・自衛隊の組織そのものの見直しも喫緊の課題である。

 要は、自衛隊の組織目的である「国防」は、高いモラルや士気を保ち続けなければ全うできない。だが、現実は自衛隊よりも内局が優位に立っており、その弊害が深刻化している。士気も損なわれがちだ。

 石破茂防衛相が提起した組織改革の構想はこうした問題点を改めるものだ。現在の内局と自衛隊を整理統合して、(1)防衛力整備(2)部隊運用(3)国会や国民に対する説明責任-の3つの機能別に再編成する。

 政治家による文民統制を確立するとともに制服組と背広組が協力して防衛相を補佐する組織に改革しようという方向性を支持したい。

 石破氏の進退問題が出ているが、現時点での閣僚の引責辞任で問題は解決するだろうか。改革こそ、石破氏が全力で取り組むべきことだ。
以下には「自由主義」的な思想に基づく国防観と「社会」主義的な国防観を大まかに述べてみる

 まずは自由主義下の「思想」による国家機関の踏まえ方による国防を考えてみる。
 自衛隊は軍隊であるにもかかわらず、軍隊ではないという「憲法」上の制約があるため、特別公務員(自衛隊員など)に対する特別裁判所(軍事裁判所)も持てないということから、イージス艦機密漏洩事件について裁けないとでもいうのだろうか?イージス艦機密漏洩事件は、防衛専門家によると対米国との関係悪化の懸念を最優先しているが、最優先することが全く逆である。国防機関、もっと広くいえば政府機関が何故あるのか、近代国家では、国民の生命、財産を守るためにあるということが基本である。これが「自由主義」的な国防である。それ故、国防機関である自衛隊が、民間の漁師という「国民」の生命を奪ってしまったということはたとい添それが不注意による過失であっても特別公務員としての「責任」は非常に重いものになる。国防の本義としての責任は限りなく重い。というのも自由主義の原則である国民の生命を守れなかったという事態を、戦闘中による過失ではなく、単に運行している中途に起こしてしまったのであるから国家機関による国民に対する犯罪であるといっていいのである。これが自由主義下の「思想」による国家機関の踏まえ方から演繹される結論であろう。
 対極にあるのが、社会主義などに代表される人民解放機関としての軍隊であり、これは、人民、国民が自国を自らが守るという社会民主主義的「思想」に基づいてある国防の考え方の基本である。故に、社会主義者、エンゲルスは、国防について、軍隊は重要な常設機関であり徴兵制は必須であるとしているのである。
 
1860年
 プロイセンのような国家が、もしいますぐに正規の服役期間をさらに短縮するなら----そのときどんな政党が政権を握っていようとも----、最大の失策を犯すものだとさえ、われわれは思っている。一方の側にフランス軍、他方の側にロシア軍がいて、両軍が連合して同時攻撃してくる可能性がある限り、敵前で初めて士官学校の知識を学ばなければならぬというようなことのない部隊が必要である。だから、われわれは、いわば服役期間が全然ない民兵の幻想には、何の考慮も払わない。「プロイセンの軍事問題と労働者党」

 
 決して日本国の「社会民主」の諸派が言うような軍隊無き「平和」主義を説いているわけではない。以下はまた後日。
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