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浦和vs名古屋、首位攻防戦は双方譲らず 浦和1―1名古屋(J1・28日)──首位攻防にふさわしい熱のこもった1戦。双方譲らず、決着はつかなかった。
序盤から、攻守がめまぐるしく入れ替わった。1本のパスミスがすぐさま相手の好機になる。緊張感のある展開の中、均衡を破ったのは浦和。40分、相馬が左から戻す感じで上げたクロスを、待ちかまえていたエジミウソンが押し込んで先制。このまま浦和が流れをつかむかにみえた。
しかし、後半開始早々、名古屋が巻佑樹のJ初ゴールで追いつく。右からのクロスを、闘莉王と競り合いながら、J1千葉の兄・誠一郎ばりの打点の高いヘッドでたたき込んだ。ハーフタイムにストイコビッチ監督が「もっと激しくプレーしよう」と指示した通りの豪快なシュートだった。
こうなると、カギを握るのはベンチの采配。浦和には永井、名古屋には杉本と速さのあるFWが控えている。60分過ぎに浦和のエンゲルス監督が、高原を下げて永井を送り込むと、続いてストイコビッチ監督もヨンセンを杉本に代えた。
それでも双方決め手を欠き、得点は動かない。がっぷり四つに組んだまま、時間切れ。今後も優勝争いは混戦が続くことを予感させるようなドローとなった。(軍地哲雄)
(2008年9月28日21時21分 読売新聞)
読売の記事より朝日の記事の方が、グランパスの攻撃のしたたかさを伝えている。
リーグ初優勝へ向けての大一番。名古屋のストイコビッチ監督は「秘策」を使い、浦和と勝ち点1を分け合った。
2トップには186センチのヨンセンと今季リーグ初先発の182センチの巻。故障で欠けた左サイドのMFマギヌンの位置にはFW玉田を転用した。
1点を追う後半2分、右サイドの小川がクロス。巻は、日本代表DFの闘莉王に競り勝ってヘディング。2年目のFWのリーグ初ゴールが、貴重な同点弾になった。
指揮官は首位攻防戦を前に珍しく「最も重要な試合の一つ」と語り、急きょ布陣を変えた。「高くてがっしりしたFWが欲しかったから巻を入れた。玉田には広くサイドを使って欲しかったからだ」。基本のサイド攻撃は変えず、ツインタワーを標的にクロスを多用するだけ。闘莉王に負担を与え続けて攻撃参加を最小限に抑えつつ、自らの選手に迷いを生じさせなかった。
当日先発を言い渡された巻も「誰が入ってもチームのやることは変わらない。取ってやろうと思っていた」。監督にはハーフタイムに「FW2人でシュートを何本打ったんだ」とゲキを飛ばされた。前半にヨンセンは1本。ゼロだった巻が発奮した格好だ。
指揮官は「アジア王者から勝ち点1をとって首位にいる。大切な勝ち点1だ」と語った。各ポジションに日本代表級をそろえる浦和に対し、中盤の要のマギヌン不在の中で選手をやりくり。押され気味だった前半から試合を立て直し、首位をキープした意味は大きい。(内海亮) asahi
あは~やってますなぁ、グランパス。
グランパスは、ストイコビッチ監督の4-4-2、あるいは4-2-3-1の「布陣」によるサイドによる攻撃の意義を活用しているように見える。勿論、個々の選手の力量や特性、敢闘精神も当然に必要だが、ここの選手の適性と布陣もそれと同様にサッカーには必要である。今年のグランパスが勝利数をものにしているのも、この記事にあるように、監督のサイド攻撃への拘りがあるからだろうと、思う。有効にピッチを使い切る「選手」たちの活躍はさぞや美しく、見ていて面白いゲームだろう。
頑張れ、グランパス。
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