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主に政治と経済について、思いついたことを語ります。リンクフリー、コピーもフリー
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 一冊目、構造改革派ではあるが、中央の金融によって実質金利を下げて、円高是正、デフレの脱却、経済成長による増税の極力回避の姿勢は、高橋の年来からのマクロ経済の主張が盛り込まれている。そのための日銀への批判が激しく、いや呆れかえっていることが明瞭に読み取れる。(当り前のことで、日経新聞や他の経済紙、大新聞でリフレレーションの政策を支持する大メディアの基調があまりにもなさすぎる。主流派≒反リフレーションマクロ経済学者、エコノミストが幅をきかせ過ぎているから呆れるのだろう。それに中央官僚たちのマクロ経済無視の省益にこだわった財務省の記者クラブを通じた垂れ流しによる情報操作もある。)
 リーマンショック後の中央銀行の対応を中央銀行のバランスシートの拡大≒資産購入が増えていることから、金融機関への通貨供給量の拡大が金融危機から恐慌への道を防いだということが示されていて、説得的である。
高橋の著作で目新しいのは、デフレの歴史を1800年代から各国での状況を記していることである。これはこれで、なかなかに面白かった。素人でもわかるように分かりやすく書いてあるが、構造改革や個別企業の生産性の向上だけで「デフレ」脱却ができると思い込んでいるマクロ経済観を修正するにはちょうどいい経済本である。
 経済成長政策もマクロ経済学では常識であるが、政府が作る産業政策は、様々な規制や予算配分など長期的には弊害を与えるのでそのような産業政策は採るべきではないとしている。この点ひどく同意する。
政府は成長と再分配政策はするべきだ、というのが高橋とは違うが筆者の意見である。

二冊目、基本的に買ってまで読む本(この判断基準は、構造改革の遅れ、あるいは少子高齢化、人口減少がデフレを持ち込むとするマクロ経済理論は間違い。山田は、この前者である)ではないので、立ち読みで済ませた。山田の問題意識がずれているのだが、グラフがよかった。バブル崩壊が後の90年代の中ごろをピークに平均賃金の下落と消費者物価の下落がほぼ完璧に対応しているグラフがあった。これが筆者の目を引いた。所得が向上せず下落し続けているのだから、消費者物価の下落し続けるのは当然であるが、この単純なありようを一目で理解出来て分かるように示しているので、この本を取り上げたわけである。  山田の立論は、大づかみに言って二つである。一つは、賃金の低下は、デフレが原因ではなく、賃金の減少が原因だということである。これは一面では正しいが、デフレが原因で、企業側の販売不振となり、それがもとで平均賃が減少していること、つまり名目成長率がOECD各国の成長率に比較しても極端に低く、1%しかないことを見落としたことが主因だろう。  そしてさらに山田はここ20年間の超低金利が原因で、ブラック企業=働いても働いても給料が上がらない企業、やゾンビ企業にまで融資可能のにする超低金利の金融政策を批判している。これも一面では正しいが、その超低金利とは名目のそれであって、実質の金利ではない。企業が資金融資を期とするのは、つなぎ資金ばかりではない、積極的な資金として、これこれの設備を作りこれだけの収益が見込めるという経済の情勢、個別産業の動向、経営者の資質などマクロとミクロの情勢をみた「予測」の下に融資を受けるのである。経済情勢がひどい時には、販売の不振に陥る可能性が大きく、実質金利=名目の金利-インフレ予想率であるからデフレ下では実質の金利は上昇している。そのような中、融資のリスクが伴うのであり、また、融資の実行主体に不利益が生まれると判断されれば融資額は減少数するのである。デフレ下ではあっても景気の拡張があった06年までは、銀行の融資額=資金の供給=資金の需要額は増えていたのである。それは超低金利であったから起きた現象で、その間高止まりの傾向ではあったが失業率は低下傾向にあった。それゆえ名目の経済成長率は、1,2%を達成していたのである。  余談だが、1.2%の成長率でも、税収は22兆円も増えたのであるから財政再建優先派は成長率の向上が、つまりはデフレの完全な脱却が先ず最優先されることだと肝に銘じてもらいたい。

 平均賃金≒国民所得≒名目GDPの向上は、いかにしてなされるか?たいがいの人たちは、財・ザービスの供給の向上によってなされるということから、生産性の向上を図るべきとするとする構造改革の徹底を言い募るだろう。しかし、国民所得は総需要=総供給で決定されるから、総需要が減少していれば、総供給も減少していることになり、在庫の積み増し、人手の余剰を招き、物価の下落を招くことになるのは必定である。総供給の向上は、個々の企業や企業家の方針によって勤労者がそちらの方向に「市場」競争によって動いている、生産性の向上は技術の革新により生産性は徐々に向上し、市場の失敗を招かない限り、総供給の能力は長期的には向上するものである。反対に総需要は、企業利益、家計の所得、利益予想、所得予想に大きく依存するから、大きなリーマンショックや石油ショックなどの外部要因がなければ、大国であれば徐々に名目GDP≒平均賃金、またその獲得できる将来予想とその履き違えに依存することになる。
物価の下落=デフレーションは、所得の向上、所得の向上観、予測がなければ引き続き起きるのである。山田が言うような労働生産性の下落は、インフレをもたらし、デフレが起きるとは説明はつかない論理矛盾なのである。

 三冊目、アイケングリーンや、バーナンキは1930年代の大恐慌の研究で知られる国際マクロ経済学者だが、アイケングリーンがどのように見ているのかを知りたくて買ってみたが、なかなか難しい。
グローバルインバランスとは、国際収支のインバランス、またはバランスが歪だということである。アイケングリーン グローバル・インバランス 国際収支の赤字≒貿易収支≒資本収支 貿易収支の赤字≒資本収支の黒字、貿易黒字≒資本収支の赤字
二つの国で考えれば、一方が貿易黒字であれば、一方は貿易赤字。一方の総需要が総供給を上回っているから、輸入が増え貿易赤字となる。貿易黒字は、その逆で総需要が総供給を下回っているから、余剰の貿易財を需要のある他国に供給する。貿易黒字は、輸出相手の国から黒字額だけ所得が増えることになる。この増えた余剰の資金は、税の徴収分を無視すると家計と企業に分けられ貯蓄、投資、消費に仕分けされる。もともと貿易黒字国は総需要が供給量より不足しているのだから、消費や投資という総需要に資金が回されるわけではない。貯蓄へと回されることになる。貯蓄を預かるのは銀行や保険会社、証券会社などの機関投資家である。機関投資家は、様々な保険商品、投資信託商品などを販売しているが、国内での総貯蓄の貿易額に等しい金額を年間ベースで一方の国へ貸し付けることになる。これが会計式としての貿易黒字≒資本収支の赤字である。
  そこで貿易赤字国は、資本≒資金を貿易赤字の分だけ大量に受け入れる金融国だともいえることになる。それが現状では米国である。また、アジア諸国は貿易黒字の国がアジア通貨危機の1997年以降ほとんどであるから対外債権を米国に対して持っていることになる。この一国への多量の輸入と輸出、一国への多量の貸付=資本収支の赤字と黒字に偏っていることをグローバル・インバランスとアイケングリーンは呼んでいる。それはFRBのバーナンキもそれに沿って発言しているらしい。資本を呼び込み、膨張肥大した流入した資本は国の金利の低下を招き、レバレッジを大きくした金融商品への投資だけでなく、ローンの証券化により住宅投資へと金融機関を駆り立て証券バブルや住宅バブルを招いたとするのがアイケングリーンの立論である。資本の流入が一国に偏り過ぎていることをグローバル・インバランスの問題点で、これを解消するには、竹森も述べていることであるが資本流入の規制か中央銀行の金利の操作によってマクロとしてするのかどちらかである。中央銀行の金利操作の自由はよりマクロの経済、経済全般への影響が大きいので、資本流入の規制策がとられる必要があることになる。
さてここで金融の話題に首を突っ込むことになる。金利の上下は中央銀行のする技である。金利の操作によって実質金利を下げ民間銀行の貸し出し姿勢に影響を与え設備投資を呼び込み総需要を上げて、インフレの調整をして、雇用を維持するのが金融という信用経済を通じて住民、勤労者などの生活活動がある実体経済を誘導することが中央銀の大きな存在意義である。但し、デフレ下での不況では、設備投資の資金需要がマクロ的には大きく減衰する。実質金利がインフレ時より高いからである。であるから、企業の内部留保は高くなる。
金利の操作は、預金準備率の上下、公定歩合などの名目金利を上下させる「率」の変更だけで行われるのではない。銀行間の貸し借りであるコールレートは、通貨の供給量によって誘導される短期の政策金利である。つまり通貨供給量で政策的に貸し借りの金利を現代の金融政策は調整しているのである。

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