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日銀:中立の金融政策を支持…審議委員候補の池尾和人氏この報道を見る限り、池尾の政策スタンスは、ある意味、想像し難い「理論」からできている。
政府が日銀審議委員候補として国会に提示した池尾和人慶応大教授は3日、衆参両院の議院運営委員会の所信聴取に臨み、日銀の金融政策について、利上げと利下げのどちらにも予断を持たない中立的な現行政策を支持する考えを表明した。
池尾氏は「企業の過剰な債務・人員・設備が解消され、金利正常化の条件が整ってきた」と将来的には追加利上げに前向きな姿勢を示した。ただ、最近の物価上昇は「利上げで抑え込もうとして失敗すれば、(インフレと不況が併存する)スタグフレーションを起こしかねない」と指摘。「(景気の)上下両方向のリスク要因を点検した上で機動的な政策を行う日銀の考え方は適切」と述べた。
日銀が物価上昇率の目標を示して金融政策を運営する「インフレ目標」については、採用している英国で金融市場が混乱したことを指摘。「今回の混乱を総括して再検討すべきだ」と慎重な考えを示した。【斉藤望】
毎日新聞 2008年6月3日 21時14分
過剰な債務・人員・設備の解消を政府が主導介入するのが、「構造改革」優先主義者。公務員、政治家の総員是正を置き去りに民間の自由化を「促進」するのが「構造改革」。この池尾の言質でも解かるとおり、池尾は、この「構造改革」優先主義者である。
総需要不足から招かれるデフレに対する脱却、解消策として、中央銀行に政策金利の低下はゼロ付近でそれ以下の低下は望めないのだから、長期国債の買いオペなどで通貨供給量の増大と有効需要を創出するため年率2パーセント程度のインフレが恒常的に起きるよう消費者の期待にはたきかけて有効需要を促す金融政策がインフレターゲット政策。それと同時に、構造改革を推進するなら、金融政策による経済回復策を伴うので、まだ、民間の「改革による痛み」=過剰な債務・人員・設備の解消による痛みは緩和が出来るだろうことは、いわば、マクロ経済の入門知識である。にもかかわらず池尾はこれに反対していた。「構造改革なくして景気回復なし」の論者だったはず。
名目の経済成長率と実質経済成長率の逆転が、十数年来続いている。GDPデフレターのマイナス状態が続いている経済が、、構造改革によって、「正常値」に戻ったという現象は観察されていない。
長期国債の買いオペ、あるいは、もっと直截的に日銀法の改正によって日銀の長期国債、地方債の引き受けまでする金融政策を採らないで、「構造改革」をすれば、人員整理によって失業、あるいは、既得賃金の低下を招き、需要は萎み、過剰な債務は更につみあがる結果となっただろう。が、「構造改革」は、不徹底に終わった。大手銀行に対する公的資金投入、道路公団の民営化の不徹底、郵政民営化のプログラム法の制定に終息し、実際の民営化は後回しになった。2003年からの財務省のドル買い円安政策によるマネーサプライの増大、日銀の量的金融緩和の増額によるベースマネーの増大と日銀の政策スタンスの転換に特に市場関係者の「期待」が持てた。その結果が、実質の成長率の向上と結果したのであって、「構造改革」の成果によって、実質の成長率の上昇がなされたわけではない。
こうしたマクロ経済の入門知識程度から見ても、デフレ不況時に「過剰な債務・人員・設備の解消」を唱えていた池尾は、ごりごりの金融を専門とするらしいが、その言辞は「構造改革」主義者であることは、容易に判断できる。
しかしながら、
最後の英国の混乱は、何を示しているのか皆目わからんので、言いようがないわな。英国がターゲット策をとったから成長率が下がったなんて言うのだったら、疑問符が大量につく発言だわな。
以上によって、池尾の理論は、供給側の改革による失業と不良債権の増大を何故解消されたのかの理論さえ持っていないが、政策金利についてはそれほどの的外れなものではなだろうという総括が出来るのだろう。が、飽くまで、「金利」が完全にゼロではないときにのみ知恵が働くだけのことだが・・・。ゼロ金利にしてもまだ金融政策は採れるとする「インフレターゲット」あるいは、リフレ政策には反対する論者ということが出来る。それは総裁になった白川にもいえることであるが・・・・・。 政策金利は一定でも、中小企業の景況感が悪化している状態のとき、ベースマネーの増大によるマネーサプライ=銀行貸出の増加が認められるまで通貨供給量を増やしていくという策もとろうとしないようでは、中央銀行は、政策金利と通貨供給量によるコントロールが出来るという現代金融政策論としては、失格であろう。
総需要不足から招かれるデフレに対する脱却、解消策として、中央銀行に政策金利の低下はゼロ付近でそれ以下の低下は望めないのだから、長期国債の買いオペなどで通貨供給量の増大と有効需要を創出するため年率2パーセント程度のインフレが恒常的に起きるよう消費者の期待にはたきかけて有効需要を促す金融政策がインフレターゲット政策。それと同時に、構造改革を推進するなら、金融政策による経済回復策を伴うので、まだ、民間の「改革による痛み」=過剰な債務・人員・設備の解消による痛みは緩和が出来るだろうことは、いわば、マクロ経済の入門知識である。にもかかわらず池尾はこれに反対していた。「構造改革なくして景気回復なし」の論者だったはず。
名目の経済成長率と実質経済成長率の逆転が、十数年来続いている。GDPデフレターのマイナス状態が続いている経済が、、構造改革によって、「正常値」に戻ったという現象は観察されていない。
長期国債の買いオペ、あるいは、もっと直截的に日銀法の改正によって日銀の長期国債、地方債の引き受けまでする金融政策を採らないで、「構造改革」をすれば、人員整理によって失業、あるいは、既得賃金の低下を招き、需要は萎み、過剰な債務は更につみあがる結果となっただろう。が、「構造改革」は、不徹底に終わった。大手銀行に対する公的資金投入、道路公団の民営化の不徹底、郵政民営化のプログラム法の制定に終息し、実際の民営化は後回しになった。2003年からの財務省のドル買い円安政策によるマネーサプライの増大、日銀の量的金融緩和の増額によるベースマネーの増大と日銀の政策スタンスの転換に特に市場関係者の「期待」が持てた。その結果が、実質の成長率の向上と結果したのであって、「構造改革」の成果によって、実質の成長率の上昇がなされたわけではない。
こうしたマクロ経済の入門知識程度から見ても、デフレ不況時に「過剰な債務・人員・設備の解消」を唱えていた池尾は、ごりごりの金融を専門とするらしいが、その言辞は「構造改革」主義者であることは、容易に判断できる。
しかしながら、
最近の物価上昇は「利上げで抑え込もうとして失敗すれば、(インフレと不況が併存する)スタグフレーションを起こしかねない」と指摘。ここでの池尾には、ごりごりの構造改革主義者の面影はない。構造改革主義者は、状況の応じた政策を採れず、自己の「信念」だけにしがみつく性質である。それ故、この言質にはそれがない。極めて状況的に適切なことを述べている。ここのでの池尾は金利「金融論者」である。ただ、70年代の後半の年20パーセントもの物価上昇は、賃金が当時は上がっていたから起こった現象で、現状の平均賃金は上昇していない。失業率の4%への上昇があるから、総需要も低下する。したがって、70年代当時ほどの物価上昇のはないといえるのではないか。
最後の英国の混乱は、何を示しているのか皆目わからんので、言いようがないわな。英国がターゲット策をとったから成長率が下がったなんて言うのだったら、疑問符が大量につく発言だわな。
以上によって、池尾の理論は、供給側の改革による失業と不良債権の増大を何故解消されたのかの理論さえ持っていないが、政策金利についてはそれほどの的外れなものではなだろうという総括が出来るのだろう。が、飽くまで、「金利」が完全にゼロではないときにのみ知恵が働くだけのことだが・・・。ゼロ金利にしてもまだ金融政策は採れるとする「インフレターゲット」あるいは、リフレ政策には反対する論者ということが出来る。それは総裁になった白川にもいえることであるが・・・・・。 政策金利は一定でも、中小企業の景況感が悪化している状態のとき、ベースマネーの増大によるマネーサプライ=銀行貸出の増加が認められるまで通貨供給量を増やしていくという策もとろうとしないようでは、中央銀行は、政策金利と通貨供給量によるコントロールが出来るという現代金融政策論としては、失格であろう。
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